11月27日、バンタン福岡校でKADOKAWAドワンゴ情報工科学院の学生向け企業説明会が開催されました。この説明会は、1年生が就職活動をし始める2、3年後の将来に向けて、IT業界の知識を深め、キャリアの可能性を見つける機会として企画されたものです。
講師には、オープンアップITエンジニアの採用担当チームに所属する田中遥菜さんを招きました。福岡出身の田中さんが、IT業界の現状と将来性について分かりやすく解説してくれました。
説明会は2部構成で実施。前半はIT業界研究の講義とオープンアップITエンジニアの会社説明、後半は学生たちによるグループワーク、という流れです。
<前半>IT業界研究の講義
講義は「IT」や「DX」という基本的な用語の確認から始まりました。
DXはよく耳にする用語です。以前のチラシやメニュー表を見て電話で注文する方法から、スマホでのモバイルオーダーへの変化や、対面授業からオンライン授業への広がりなど、身近なDXの例を通して理解を深めることができました。
続いて、IT業界とエンジニアの仕事分野の話です。
IT業界は今どんどん成長していて、エンジニアの需要がますます高まっているそうです。学生の理系離れや人口減少があって、人材が不足しているのが背景にあるんだとか。
エンジニアの仕事は、実はとても幅広いです。
WEB系クリエイターやITインフラエンジニア、機械系エンジニア、システム開発系エンジニア、IT系コンサルタントなど、さまざまな分野があるという説明に、学生たちはじっと聞き入ったり、時には表示されたスライドを撮影したりしていました。
エンジニアの働き方のバリエーションについても、とても興味深い説明がありました。
一般的な会社員として働くスタイルはもちろん、派遣やアウトソーシング、SES(システムエンジニアリングサービス)、SIer(システムインテグレーター)という選択肢があります。
それぞれの働き方について、働く場所や給料の仕組み、仕事の指示系統、責任の範囲、福利厚生まで、分かりやすく説明していただきました。特に派遣とSESの違いは、学生にとってイメージしにくい部分でしたが、具体例を交えた説明で理解しやすくなったようです。
採用担当者ならではの視点で、エンジニアに求められる大切な要素も教えていただきました。
まず大切なのはコミュニケーション能力。自分の伝えたいことを相手にしっかり伝えられることが重要だそうです。知り合い同士なら言葉が不完全でも補完できますが、仕事では初対面の人と話すことも多いため、きちんと伝える力が必要になってきます。
次にチャレンジ精神。与えられた仕事だけでなく、自分から手を挙げてチャレンジする人は成長が早いそうです。失敗を恐れずに、学びのチャンスだと捉える姿勢が大切なんですね。
そしてエンジニアになりたい気持ち。これは就職活動でもとても重要なポイント。なぜエンジニアになりたいのか、どんな動機や経験があるのかという思いがハッキリしていると、就職活動でも有利になるそうです。
<後半>グループワークショップ
後半は約50分間のグループワークをしました。
チームに分かれて、リーダー、書記、発表者の役割分担をし、チーム名も決めます。
「チェーン店」「ドラえもん」「漆黒のアベンジャーズ」「高校生と一人」という個性的な名称の4チームが誕生!このチームでグループワークに取り組みます。
与えられたテーマは「大規模プロジェクトでチームメンバーのモチベーションを高める施策」。
グループワーク中の学生たちからは次々とユニークな意見が飛び出します。
「プログラミングは座りっぱなしで体が疲れるから、ジムがあればいいな。健康になるし、気分転換になるし、マッチョにもなれる!」「プロジェクトが早期に終了したら、個人で使える旅行手当があれば、気兼ねなく旅行できていいかも」という提案も。
「在宅勤務を取り入れるのはどう?」「仮眠室があったらいいよね」など、学生たちの意見は多岐にわたります。「勤務時間を自由に決められたら?」という意見に対して「それだと怠ける人が出るかも」「じゃあ週休3日制のほうが現実的かな」と、議論を重ねるごとに現実的な提案へとブラッシュアップされていきました。
いよいよ各チームの発表です。
チーム「チェーン店」は「五つ星シェフの社員食堂があれば美味しい食事が楽しみでがんばれる」「いつでも眠れる仮眠室があるといい。資料によると、眠いときは寝たほうが集中できる」と、しっかりと根拠のある提案を披露。
チーム「高校生と一人」は「こまめな休憩でリフレッシュ」「ジムとマッサージで身体的な疲れを取る」という健康面に着目した提案を。チーム「ドラえもん」は「フレックス制の在宅勤務。作業が進んでいないときは、作業時間を長くして取り組める」と働き方の柔軟性に注目。チーム「漆黒のアベンジャーズ」は「ジム施設は社員の健康増進だけでなく、企業イメージの向上にもつながる」と、多角的な視点での提案を行いました。
この説明会を通じて、まだ現実味を感じにくい仕事や職場、業界について、たくさんの知識を得ることができました。将来の仕事について考えたり、アイデアを出し合ったりする貴重な時間となり、今後の就職活動に活かせそうです。