23.10.27 24.03.14 更新

『アートシンキング』東京校 授業レポートNo.2

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東京校

アイディアを考えることの楽しさを学ぶ!吉田講師による入学前授業『アートシンキング』東京校 授業レポートNo.2

来年度4月の入学を控える未来のバンタン生の皆さんへ入学前授業を実施致しました!

今回の授業は『アートシンキング』!

アイディアを考えることの楽しさや、皆さんを取り巻く環境の未来を考えることの貴重さを学びます。

講義だけではなく仲間とのコミュニケーションを通し、自分だけでは見つけられなかった視点や感性に触れることで、エンジニアにとって欠かせないチームワーク力や発想力、そして予見する力を養っていきます!

一旦どのように学習するのか?その授業の模様をレポート致します!

吉田講師登壇!ニーズが高まるIT業界でどう活躍するか?

吉田講師「本日講師を務めさせて頂く吉田と申します。今回は、入学後にもある『アートシンキング』という授業を通してKADOKAWAドワンゴ情報工科学院の授業の一旦に触れて頂ければと思います。

本日のゴールは2つです。

• これからのこと、ちょっと未来を考える”きっかけ”になる
• アイデアを考えることが楽しいと感じること

エンジニアとしてだけでなく、これからの時代を生きる社会人として持っておいていただきたい考え方や感性を身に着けて頂ければ幸いです。

吉田講師「まずはここにいる皆さんが目指されているIT業界の現状についてしていきましょう。

情報通信白書によれば、IT人材は2030年には45万人不足するという予測が立っています。それだけ世界中でIT人材は重宝される存在になっているんですね。

また、例えば今注目されているAIエンジニアの給料ってどれぐらいかご存知でしょうか?

ITmedia社のデータによると、国内のAIエンジニアの50%以上が年収800万円以上とのことです。東京都の平均年収は、賃金構造基本統計調査によると620万円程と言われているので、いかに日本のモノづくりを支えるITやテクノロジー企業のニーズが高まっているかがわかりますね。

自分のスキル次第でより高い収入を見込んだり、より大きな影響力を持つ仕事を担うことができるのがIT業界の特長と言えます。

吉田講師「じゃあ僕たちはITスキルだけ持っていれば大丈夫だ!と思われた方もいると思いますが、果たして本当でしょうか?

デジタルはすでに生活の『当たり前』となってきていて、皆さんが社会人になる頃にはきっと今以上に『便利』が世の中に溢れていると思います。そのような時代の中では、『何のためにデジタルやテクノロジーが使われるべきなのか』を知っていることがあなたにとってより大きな武器になります。

これを身につけるために本日は『ちょっと未来の3つの話』と『1つのワーク』をご用意しました。

ちょっと未来の3つの話

吉田講師「まずは『人間とテクノロジーのちょっと未来』を想像してみましょう。

みなさんも御存知の通り、ITテクノロジーは日々目覚ましく進歩しています。ちょっと皆さんにも聞いて頂きたい音声があるので流しますね。

 

ーースピーカーから流暢に電話応対をする女性の音声が…

 

吉田講師「まるで生身の人が会話しているように応答を繰り返してくれますが、こちら実はAIによる合成音声なんです。すでに、人間の声はAIに置き換えられ始めていて、保険の営業や様々なカスタマーサポートに導入されつつあります。

テクノロジーによって、人間とロボットの境目がなくなりつつあリますね。

吉田講師「続いて『プライバシーとテクノロジーのちょっと未来』を想像してみましょう。

皆さんはMIRROR WORLD(ミラーワールド)という言葉をご存知でしょうか?
現実の都市や社会が鏡のようにデジタル化された世界のことで、このヴァーチャル空間で、自信のプライバシーデータを紐づけながら、複数の顔(=アバター)を使い分けながら生活出来る未来が目の前に来ています。アニメや映画でもこういったミラーワールドを題材にした作品が多くあるのでイメージしやすいのではと思います。

デジタル情報によってヴァーチャルとリアルの境目がなっていくのかもしれません。

吉田講師「最後に『身体に障がいを持った人とテクノロジーのちょっと未来』を想像してみましょう。

皆さんもご存知のSpotifyはフランスのNGOであるINJS Paris(国立青少年聴覚障害者パリ研究所)と共同で、聴覚障がい者が振動を通して音の周波数を感じることができるシステムを開発しています。

また、スイスではロボット工学等の最先端技術を応用した義肢などを用いて障害者が競技に挑む国際的なスポーツ大会『サイバスロン』というものが立ち上がりました。『技術と人が協力し合い、いかにして日常の課題を克服するか』を競い合う大会で、エンジニアと障害を持った人の共創によって生まれたものです。

デジタルデバイスによって『不自由さ』を克服できるんです。

「未来の学校」のアイディアを考えよう!

吉田講師「そこで今日は皆さんも『ちょっと未来のはなし』について考えてみましょう!

テーマは『未来の学校』です。

今後、学校というものはどのような形に進化していくのか、どんな可能性を秘めているのか、テクノロジーによって何が省けて何が加えられるのかを考えてみましょう。

アイディアの発想法として、まずは『学校である条件とはなにか?』『学校ではない条件とはなにか?』をあげ、『その後に学校ではないを学校であるに持っていくためには何が必要か?』を考えていくと自ずとアイディアが生まれてくると思います。

ーー各グループともに付箋をつかって各々の意見を共有しあっています。「先生と生徒がいないと学校じゃないよね」「でも、自宅から授業を受ければその場にいなくてもいいんじゃない?」など様々な意見が聞こえてきます。

最後にご入学予定の皆さんへ

吉田講師「皆さんアイディアワークおつかれ様でした。やはり色々な意見が生まれましたね。特に初対面の皆さんどうしだからこそ生まれた意見も多くあったのではと思います。

 

吉田講師「最後に私から皆さんへのメッセージです。

皆さんが生きるこの時代はVUCA(ブーカ)とも言われています。
Volatility(変動)/Uncertainty(不確実)/Complexity(複雑)/Ambiguity(曖昧)の頭文字をとったもので、つまり『先の見えない時代』ということ。言い換えれば、『唯一の答えのない時代』とも言えます。

そんな時代の中で、どう考えていけば良いのか、どのように生きていきたいか、そしてどのように自分のクリエイティブ性を表現していけば良いか。アートシンキング とはそれを一緒に考えていく授業です。

吉田講師唯一の答えのない世界では、自分が何かに対して、好きとか嫌いとか、感じること、それを伝えること、一人ひとりが持つその『差異』が武器になります。

テクノロジーの進歩が加速すればするほど、AIが及ばない『人間の想像性=アート的感性』が重要視されていくんです。

ちょっと未来を想像することは、自ら選択することや『ちがい』も楽しむこと。」

 

吉田講師「皆さんはどんな自分の未来を想像できますか?

皆さんと一緒に学び、皆さんそれぞれの未来のお話が聞けることを楽しみにしています!

ーー吉田先生ありがとうございました!少し先の未来を予想することや、人それぞれの感じ方の違いが新しいアイディアを産んでいくのだと身をもって学ぶことが出来ました。

 

今後もKADOKAWAドワンゴ情報工科学院での授業風景をレポートしていきますのでお楽しみに!

◆登壇講師

吉田 理穂 講師

株式会社KADOKAWA、株式会社電通、外資系スタートアップ企業 simpleshowJapanを経て、現在は株式会社ゆめみの取締役/サービスデザイナーとしてアート組織を担当。

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