【業界インタビュー】自分の選択を信じ、 素直に向き合うこと そこからキャリアは広がります
日本のインターネット広告をはじめメディア、ゲームなどのリーディングカンパニーである株式会社サイバーエージェントの代表取締役の藤田晋さまにインタビューをさせていただきました!起業家の視点からこれからIT業界に進みたい方の為に将来より良いキャリアを形成するための働き方、学び方についてアドバイスをいただきました。是非ご覧ください。
時代を代表する会社へ 24歳の選択
高校時代から漠然と起業の夢を抱いていましたが、大学時代にベンチャー企業でアルバイトをしていた時に、自分と10歳しか変わらない経営者の存在を目の当たりにし、目標が明確になりました。また、同時期に読んだ『ビジョナリー・カンパニー』の一文に「会社は時を超えて生き続けるものであって、みんなで創る芸術作品の様なものだ」とあったのに共感し、素晴らしい会社を創りたいと思うようになりました。
起業したのは、新卒入社したインテリジェンス(現パーソルキャリア)の一年目の最後。事業内容も決まっておらず、あるのは「21世紀を代表する会社を創る」という想いのみ。営業経験しかない24歳の私が選んだのは、インターネット事業でした。当時、ネット業界には営業やマーケティングに長けた人材が乏しかったのに目を付けたんです。インターネット領域の営業代行から始めてネット広告に可能性を感じ、当社の事業柱となりました。
そして「ABEMA」を立ち上げたのは、テレビ離れが進む若者に向けた新しいテレビが必要だと感じたのがきっかけです。「ABEMA」がスタートした2016年頃は、スマホで動画を見るのが一般的になっていたため、サービスの開始にも適期でした。
24時間365日約20チャンネルの番組を放送するという特性により、ノンストップで情報を配信することで「何かあればABEMA」を根付かせる一方、ここでしか見られない尖ったコンテンツも追求してきました。現在はテレビに加え、ビデオ機能やオンラインライブを根付かせ、新たなエンターテインメントサービスとしての拡大を目指しています。
社会人1年目の行動が 今後の自分を創る
24歳で会社を立ち上げ、何者でもない中、サイバーエージェントの社長としてがむしゃらに経験を重ねてきたことで、成長することができました。ネット産業において起業が成功するか否かは年齢ではなく、いかに本人がコミットし、頑張れるか。だからこそ当社では若者を埋もれさせず、本当にやる気のある人材を抜擢し、子会社社長や事業責任者を任せるようにしています
学生の皆さんにとって、将来多様な働き方ができるか、またどういったキャリアを歩むかは、最初にどんな環境でどんな仕事をするかに大きく左右されます。いきなり起業したり、フリーランスで働いたりするのも選択の一つですが、私自身は会社で社会人経験を積んだことで、成功への道を大きくショートカットできたと思います。
将来、キャリアを自分で選択できるようになるには、社会人一年目に力を大きく養える会社で働くことが一番です。産業自体が成長し、若手でも経験できる仕事が多く、また仕事のスケールを年々拡大していけるような会社。そこで任せられたことに対し、素直に頑張れるかどうかが将来大きな差になると思います。自分のキャリアは自分でつくるしかありません。自分の選択を信じ、頑張ってください。
株式会社サイバーエージェント
代表取締役
藤田 晋